いそいで、急いで書かないと日付が変わってしまう!!
旅に出て実家へ帰省しておりましたリィルです。
今日は!東方厨垂涎のお花見スポット!
「弘川寺」と「墨染寺」を訪ねてみましたよー!
本日のニコニコ:東方妖々夢 原曲 (高音質ver)
旅行記は鮮度が命!
明後日からなにげに大忙しなので、早めのお花見に行ってきましたよ。
そこでやはり年に一度のお花見シーズン、逃すまじと念願の心霊スポット(ある意味)を目指しました。
そう、東方的に「桜」といえば東方妖々夢のモチーフ!(あとは花映塚のラストなんかも桜ですね)
日本の心・桜がふんだんに盛り込まれた最終面、いろいろと桜にまつわる何やかやが登場します。
その中でも、特によく出てくるのが「西行法師」の歌。
そして最終面、つまり6面のボスは「西行寺」幽々子様。
作者がむしろ桜以上に、この西行というナイスガイをモチーフに妖々夢を作成したであろうことは
想像に難くありますまい。
というわけで!ミスター西行を追い、やってきたのは大阪河南町にある弘川寺でした。
近鉄電車に揺られ、富田林駅へ。
駅構内でこんな広告を見つけました。どうやら桜の名所として、催し物がある様子。
4月6日だなんて悠長なこと言ってられませんよ、今年はずいぶんと開花が早い
ですからね!きっと当日はかなーり厳しいのではないでしょうか。
勝ち組すぐる!と意気揚々。
駅を出てバス停へ行くと、今まさに弘川寺行きのバスが出ていくところでした。
そうとは知らず時刻表を見て…orz な状態に。
売店のおばさまから情報を得つつ、のんびりバスを待つこと1時間。
…地方のバス乗り逃しは死亡フラグですよね。わかってます。わかってますとも。
さてバスに揺られること約30分、弘川寺に到着です。
かの弘法も訪れたという弘川寺。涼やかな佇まいです。
こちらは本堂。
きっちりと維持されているのでしょう、とても綺麗です。
お寺のお賽銭箱(?)って、小銭を投げ入れていいものやら
少し迷ってしまいますね。
とりもあえず二拍一礼。(これも随分と間違っているような気が)
→行基に弘法、楠木氏と、歴史に名だたる人々が
名を連ねます。
ちなみに行基はうちの地元とも池より深い関わりが
あったりして馴染みがあったりします。(地味にバレそう)
ちょっと上ったところには、こんなものがありました。
後世の熱烈西行ファンによるお堂の建立。ステキです。
「西行堂」と打たれた文字がなかなかにものものしい。
→こちらはお待ちかね、例の一句。
「願はくば 花の下にて 春死なむ
その如月の 望月のころ」
念願かなって弘川寺にてやすらかな入寂を遂げた西行ですが、
旧暦如月の望月ってお彼岸頃なんですよね。
今年はちょーっと開花が早いとはいえ、それでも若干桜の時期よりは早い…
どうやら、ここでいう「花」は桜でなく、沙羅双樹や彼岸花、あるいは梅…とする解釈が
あるようです。
彼岸花なら花映塚などにも絡んでくるところですが、調べてみるとこの時期は平安から鎌倉へ、
大陸の影響から脱し国風文化への転換期。大陸の文化的価値観「花は梅」を念頭に、そこから
「花は桜」を新しくアピールする、一種のプロパガンダであるという解釈もあるようです。
よって
「仏『には』 桜の花をたてまつれ
我が後の世を 人とぶらはば」
となるわけですね。
→西行墳。
「リポジトリ・オブ・ヒロカワ」…弘川の地下納骨堂、ですね。
しかしrepositoryはもしかしたら情報関係の用語なのかも
しれません。プログラムをなさるZUN氏ならそのあたりを
組み込んでいると考えてよいのかも。
しかし折角静かに逝かれたというのに、死後も人が絶えないというのは
もしかしたら騒がしく感じるものなのでしょうか。(静かですが)
もし聖地巡礼的な趣向で、集団でわいわい訪れる人がいればちょっと
自重してみてもよいかもしれません。
さて問題の桜。
散る前にベストタイミングで来れた自分勝ち組、とたかをくくって
いましたが現実は甘くありませんでした。
西行庵跡付近の千本桜、そこまで咲いていませんでした;;
しかし咲いてる木は、なかなかに綺麗。
→ これはたまらんです。
桜は曇天もいいですね。真青と桜色の取り合わせよりも好きです。
なによりこの、今すぐにでも一雨きそうな天候がデンジャラス。
吊り橋効果って素敵です。
雄大なのに繊細、
華やかなのに慎ましやか、
そんな日本文化のいいとこ取りを体現したような「桜」のイメージですが。
うん、こんな慎ましやかさがクローズアップされた花見もいいよね。
と自分をなだめてみるテスツでした。
満開より咲きかけのほうが萌えるというやつですね!
いやほら、調整された現代ソメイヨシノの良さとは違った、ほんのり赤みががった山桜の趣というか。
……へんたいたーれん!
日付が変わるので一旦筆を置くです。
ココカラガホンタウノヂゴクダ
4/1 20:21
さあやるぞ!執筆再開だよ!
昨日は弘川寺のさらに山上、西行庵跡付近まで行ったあたりで力尽きました。
さて到着したのがこちら。
「麓まで 唐紅に 見ゆるかな
さかりしぐるる 葛城の峰」
歌にもあるように、とてつもなく眺めがよかったです。
山道はさすがに自分のような東方信者が来ている気配は無かったのですが、
それでも普通の参拝客、観光客…の方々は多少いらっしゃいました。
すれ違うときに挨拶を交わすと、気持ちのいいものですね。
山は折からの雨やら何やらでじめじめしており、とても生気に満ち溢れていました。
聖人の臨終の地を訪ねて生きる気力を貰う。なんだか不思議な話です。
弘川寺に戻ったあと、今度は本殿を拝観することに。
しかしお目当ての西行記念館の表示を見たら、なんと開館が4/1から。
な、なんだってー!
駄目元で行ってみると、応対してくださったなんともかわいらしいおばあちゃまが言うことには
なんともう数日前から開いているとのこと。
喜び勇んで\500を支払い、本堂へ向かいます。
こちらは桜ではないですが、海棠というバラ科の植物です。
なんとこれ、樹齢350年で日本一。ほっそりしていますが、満開時の花はなんとも
パワフルなのだとか。ちなみに開花は4月中旬で、今回はアウト。残念でした。
順路に従い、てくてくと(ぎしぎしと)廊下を進みます。
あはうあ和建築!木の感触!鼻血モノですよ!
やっぱり建築物は太陽光と仲良くてナンボですよね。
素敵な庭もたまらんです。
と…
おっ……?
おああああっ!?
本日初!目の前で桜の花にダイレクトアタックですよ!
攻撃力1500以下なら追加攻撃ですよ!
これですよこれ。やっぱりこれがなくちゃあお花見じゃありません。
あれ?お花見だったっけ?まあいいや。
じっっくり堪能いたしました。
しかし約1時間半に1本しかないバス、そろそろ時間が迫ってきています。
西行記念館に入ることにしました。
中はもちろんのこと撮影禁止。
本棚の大量の資料、ガラスの向こうの直筆書簡、西行の人物図…
中でも西行の人物画は興味深いことに、木の下に座り込んであごを上げた可愛らしいポーズと
こちらに斜めに背中を向けて座り、富士を眺める図の2パターンが割合多かったです。
富士の山は不死に通じる、とは深読みですが、「花の下にて春死なむ」と移ろい行くものを詠っていた
西行にとって富士はどういう存在だったのでしょう。
などと休むにも似た考えを巡らせてみたりもしました。なんという富士見ファンタジア。
最後にもういっちょ、庭園と建築と桜のコラボレーション。
さてもう思い残すことはありません。弘川寺をあとにし、バスに揺られ再び富田林駅へ。
近鉄にて阿部野橋、天王寺から谷町線で天満橋、あとはおけいはんで京都を目指します。
降りた駅は、その名もずばり「墨染」。
歩くことものの数分!近ーい!さすが京都!
墨染寺へとやって参りました。
→ 近いだけでなく、集客・アピールも幾分かスマートです。
さすが京都。
さてこちらの文面には「墨染」の名の由来が記されています。
東方厨としてはなにげに重要ポイント。
(ここは西行法師とは全く関係なく、「墨染」というキーワードだけが
唯一の繋がりです。)
その真実とは…
上野岑雄朝臣詠、「深草の野辺の桜し心有らば 今年ばかりは墨染に咲け」
堀川左大臣藤原基経がこの深草(地名)の地で没するに際し、哀悼の意を込めて
詠まれた歌だということです。
本当にうっすらとした色で咲いたといわれる墨染桜。実際に、花をつければ薄暮色と
言われるその桜ですが…
残念!
全く咲いていませんでした。
今住んでいるところから近いので、いつでも行けるといえば実は行けるのですが。
むしろ歩いてでも行けますからね。(問題は時間。)
また咲いたころにもう一度、観にこよう…
しかし境内の、他の桜は
みんな元気いっぱいでした。
ひどいや。
あんまりにも悔しいので、
じっくり花見を堪能して
きましたよ。
生と死について想いを巡らしながら諸国を渡った西行。
咲いては散る、その定めを持ちながら死者を悼み咲いた墨染の桜。
生死の境を思いのままに操るというすさまじい能力を持つという設定の幽々子様ですが
生を操るは反魂の法を試した西行の思いによるものでもあるのでしょうか。
なんにしてもそれらはファンタジー。行過ぎた人外の業が教えるのは現実の尊さ。
終焉を迎える際、猫は人の目を去り、狐は丘を向く。そして行者は桜(多分)に腰を下ろした。
旅人はまた行き交う年なり、人の一生とは旅人なり。生れ落ち、誰かと出会い、いろんな人との
関係を作り、社会に何かを残して、去っていく。
それは風。生まれたその時から大きくなり小さくなり吹き続け、構成する分子をとっかえひっかえ、
雲を運び砂を運び花の香りを運び巡っていくそれは人の流れそのものだ。
風の辿り着く吹き溜まり。それは淀みではなく、静かで安らかな時間。
そんなボーダーオブライフを、迎えられたら素敵ですね。
今直面しているのは季節の変わり目であり、月の変わり目であり、年度の変わり目であったりします。
新年度ですね。明日(4/2)からは早速新歓の手伝いなんかもあり、てんやわんやです。
まずは死云々を考える前に、人生のひとつひとつの区切りを大切に生きなければいけませんね。
Border of LIFE。
雪解けを待ってた子供のように。
自転車だと1時間くらいかかるけど決して無理ではない距離
余裕があったら一度いってみるかなぁ
以下どうでもいい話
最近ネットで野性の闘牌 鰻の東方バージョン(正確には画像差し替え)
を見つたんだぜ
やるかどうかは別にして観るだけでもお勧め
私はようつべで知ったけどニコの方にそれなりに転がってるらしい
ちなみにやった感想は楽しかったんだぜ(要は某兎の画像とネタの差し替えと思えば)